強すぎる彼女と優しすぎる彼

「おじゃまします。」
「どうぞ」
三人は佳子の手料理を食べながら久しぶりの会話に花を咲かせた。

「ちょっとシャワー浴びてくるわ」
そう言って龍仁が席を立つと佳子は司に話しかけた。

「元気ですよ。桃。」
「・・・そっか」
「・・・」
「よかった」
司が最後に桃にあったのは桃がプレゼン結果を聞いてかなり落ち込んでいた時だった。

待っていてくれといったものの、ほとんどプレゼンに向けて北海道や地方にいてその姿すら見られていない。連絡すれば決心や勢いを止めて桃に会いに行ってしまいそうで、自分自身を止めていた。