強すぎる彼女と優しすぎる彼
「ごめんね」
佳子は声を絞り出して龍仁に伝えた。
「佳子、愛してる。」
「ごめん」
「佳子」
「ごめん」
何度もずっと言いたかった言葉を繰り返す佳子。
「佳子の気持ちは?」
龍仁が佳子が話すタイミングを伝える。

「・・・私・・・」
佳子は顔を上げて龍仁を見る。
龍仁は今までで一番優しい目をして佳子を見ていた。
なんだって受け止める。どんな気持でも言っていいんだ。そんな目をしていた。
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