強すぎる彼女と優しすぎる彼
「佳子?」
ぼーっとしていた佳子は龍仁が帰宅したことにも気づいていなかった。
「お帰り」
「ただいま」
龍仁はネクタイを緩めながらダイニングテーブルの上の佳子が作った夕飯を見た。
「うまそ~」
「あっためるね」
佳子は手際よく料理もうまい。

自分の作ったご飯を頬を膨らませながら食べる龍仁の姿にこれが幸せなのかもしれないと思った。

好きな人の帰りを夕飯の支度をして待つ。そんな生活も自分にとっては大きな幸せなのだと思った。
< 18 / 198 >

この作品をシェア

pagetop