強すぎる彼女と優しすぎる彼

「あとは何かある？」
龍仁の言葉に佳子はソファから両手を伸ばした。龍仁はそんな佳子の両手を取り立ち上がるのを手伝った。佳子のお腹はかなり大きくなっている。
「これこれ。」
「ん？」
「ほら、この前のやつ。」
「あー。プレゼントか。」
「うん」
佳子が棚から紙袋を取ろうとすると
「俺が」
と龍仁がとってくれた。
「ありがとう。」
佳子たちの子供は男の子といわれている。桃の子供は女の子らしい。
佳子と龍仁は男の子と女の子のペアの服を何着買い、女の子用のを桃たちにプレゼントするつもりだ。
「楽しみだね。」
佳子の嬉しそうな顔に龍仁も微笑む。
「だな。司の結婚式以来だもんな。」
「うん」