強すぎる彼女と優しすぎる彼
『北海道、思ってたより寒くて参ったよ。俺の部屋にある上着、宅配便で送ってほしいんだけどいいか?』
「わかった。カーディガン?」
『グレーの厚手の上着あっただろ?一緒にアウトレットに行ったときに買ったやつ。あれみたいなのがいいな』
「わかった」
『着払いで送って』
「うん」
佳子は龍仁の声に寂しさが増して言葉がうまく続かなかった。
「・・・」
『やっぱり電話しなければよかったな』
「え?」
佳子は慌ててそんなことないと言おうとした。
『余計寂しくなるな。これ。』
「・・・うん。」
龍仁も同じ気持ちでいるのかと思うと少し心が温かくなった。
『しかも切れないだろ。これ。』
「うん」
佳子はパソコンの画面を閉じた。
その時フロアのドアが開いて守衛が入ってきた。
佳子はまずいと思い携帯の通話口を慌てて手でふさぐ。
「最後に守衛室によって声かけてくださいね。」
「はい」
小声で守衛に返事をしてから内心どきどきしながら携帯に耳を当てる。
「わかった。カーディガン?」
『グレーの厚手の上着あっただろ?一緒にアウトレットに行ったときに買ったやつ。あれみたいなのがいいな』
「わかった」
『着払いで送って』
「うん」
佳子は龍仁の声に寂しさが増して言葉がうまく続かなかった。
「・・・」
『やっぱり電話しなければよかったな』
「え?」
佳子は慌ててそんなことないと言おうとした。
『余計寂しくなるな。これ。』
「・・・うん。」
龍仁も同じ気持ちでいるのかと思うと少し心が温かくなった。
『しかも切れないだろ。これ。』
「うん」
佳子はパソコンの画面を閉じた。
その時フロアのドアが開いて守衛が入ってきた。
佳子はまずいと思い携帯の通話口を慌てて手でふさぐ。
「最後に守衛室によって声かけてくださいね。」
「はい」
小声で守衛に返事をしてから内心どきどきしながら携帯に耳を当てる。