強すぎる彼女と優しすぎる彼
『熱はないのか？』
「はい」
『広島のイベントのことで連絡したんだ。詳細はメールする。高梨にかわってくれ』
「はい」
佳子を気遣ってか、それか怒っているのかすぐに電話をかわるように指示された佳子は部下に電話を戻した。
「もしもし。・・・はい。・・・そうなんですよ。・・・いっても聞かなくて。・・・はい。・・・それはあさってなので間に合います。・・・わかりました、やってみます。」
そんな部下の話に耳を傾けていると、部下は電話を切ってから佳子のもとへ来た。
「課長命令だから今日はもう帰るようにだそうです。」
「無理」
「今日帰らないなら広島行きはほかの社員に回すそうです。あとしばらくプレゼンの選考に選ばないそうです。」
佳子は龍仁の優しさと分かりながら帰ることにした。
「わかった。私宛のメールが来たら私に転送して。」
「了解っす。お疲れさまでした」
「あとはお願いね」
佳子は仕方なく帰宅することにした。
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