強すぎる彼女と優しすぎる彼
「なんで?」
龍仁が振り向くとそこには涙目の佳子が立っていた。
「ただいま」
優しくいつものように微笑む龍仁。
佳子は思わず龍仁に抱き着いた。

「なんでいるの?」
「会いたかったから」
「なんでいるの」
「佳子のアパートに行ってもいないから焦っただろ?」
「なんで・・・」
「会いたかった。ごめんな、ルール違反した。」
龍仁は佳子を強く抱きしめながら佳子の頭を撫でた。
「我慢できなかった。帰ってきちゃった。」
おどけてかわいく言う龍仁に
「かわいくない」
とすかさず言葉を返す佳子。
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