強すぎる彼女と優しすぎる彼

「私にとって大切なのは仕事じゃない。龍仁がいないと仕事も生活も何もできない。」
「・・・・・」
「何食べてもおいしくない。肌もぼろぼろ。眠れない。」
「うん」
「私こんなじゃなかったのに。もう龍仁がいないとダメ人間になっちゃう。」
「うん」
佳子は龍仁から目をそらした。

「見ないで」
肌もボロボロで泣き顔を龍仁に見られたくなくて佳子が視線をそらしたことに気づいた龍仁は見えないように佳子を抱きしめ自分の胸に包み込んだ。

「佳子、結婚しよう。」
「・・・うん。」


二人は長い時間抱きしめあっていた。