強すぎる彼女と優しすぎる彼
次の日は週末で、二人はのんびりと眠り朝を迎えてから病院へ行った。
疲労と風邪、声帯炎と診断を受けた佳子は点滴をしてもらいながら龍仁とこれからのことを話した。

お互いの両親へのあいさつや結婚式の式場探し、北海道へ行く準備や佳子の仕事の話。

考えることが多くても、心穏やかでいられるのは不安定だった昨日までが嘘のように大きな安心を得ることができたから。

佳子は久しぶりに心から笑える気がした。
< 34 / 198 >

この作品をシェア

pagetop