強すぎる彼女と優しすぎる彼

朝はおにぎりを龍仁が握ってくれた。緊張でのどをなかなか通らない佳子の背中をおもいきりたたく。
「しっかりしろ。大丈夫。勝てる。」
そんな言葉をくれた。

車で会社まで一緒に向かい佳子はすぐにプレゼンの用意をしようと自分の机に向かった。

そこには朝早かったにもかかわらず同じチームの社員がすでに出勤していた。

「なんで？どうしたの？」
「先輩の応援に来たんですよ。俺たちチームですから。」
佳子のカバンを持ってくれる後輩。佳子に温かく甘いコーヒーを渡してくれる後輩。佳子の肩をもんでくれる後輩。

「先輩とチームが組めて本当に楽しかったです。本当に勉強になりました。」
「先輩のストイックな姿勢、尊敬してます。自分もそんな先輩みたいにこれからがんばります。」
「先輩、負けないでください」