強すぎる彼女と優しすぎる彼
「こっちの色の方が合う」
「そうだな」
「こっちもいいかも」
「そうだな」
「どっちがいい?」
「佳子はどっちがいい?」
新しい生活をスタートするためにはまだまだ揃えないとならないものが多くて二人は様々な家具や雑貨や巡りをしていた。
そんな時に佳子は好みのものが多いとなかなか決められない。

龍仁は意見を求めてもどちらがいいかという決定打は絶対に打ってくれない。佳子が決めたものをにこやかに頷いてみているのが龍仁だ。

こういう時に優しすぎる性格があだとなって佳子は怒りだす。
「たまには決めてよ」
「佳子が決めたほうが俺が決めたほうだから」
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