My Favorite Song ~異世界で伝説のセイレーンになりました!?~ 1
そう、私の身体は地面を離れ宙に浮いていた。
瞬間歌を止めそうになってしまい慌てて続ける。でないと落ちてしまいそうな気がした。
だがその時視界の端に入ったものに危うく声が裏返りそうになってしまった。
髪の毛が、また銀色に輝いていたのだ。
「銀の……セイレーン!!」
誰かが叫んだ。
兵士たちは少しずつ上昇していく私から逃げるように後ずさりしていく。
そんな中、少年が地面を蹴り私の腰辺りに抱きついてきた。重さは感じない。
「このまま逃げるぞ!」
ブゥは少年の頭に乗り、つぶらな瞳で私を見上げた。
自分と同じように空を飛んだ私に彼も驚いているようだ。
剣を下ろした兵士達が皆口をぽかりと開けて夜空に昇っていく私たちを見上げている。
決して気を抜かないように私はそのまま歌い続けた。
そして私たちは城壁を越え、どうにか危機を脱する事ができたのだった。
瞬間歌を止めそうになってしまい慌てて続ける。でないと落ちてしまいそうな気がした。
だがその時視界の端に入ったものに危うく声が裏返りそうになってしまった。
髪の毛が、また銀色に輝いていたのだ。
「銀の……セイレーン!!」
誰かが叫んだ。
兵士たちは少しずつ上昇していく私から逃げるように後ずさりしていく。
そんな中、少年が地面を蹴り私の腰辺りに抱きついてきた。重さは感じない。
「このまま逃げるぞ!」
ブゥは少年の頭に乗り、つぶらな瞳で私を見上げた。
自分と同じように空を飛んだ私に彼も驚いているようだ。
剣を下ろした兵士達が皆口をぽかりと開けて夜空に昇っていく私たちを見上げている。
決して気を抜かないように私はそのまま歌い続けた。
そして私たちは城壁を越え、どうにか危機を脱する事ができたのだった。