My Favorite Song ~異世界で伝説のセイレーンになりました!?~ 1
「何?」
「いや、ブゥが他の奴の頭に乗るのなんて初めて見たから……」
「そうなの?」
更に嬉しくなった私は手を伸ばしブゥの白い身体を優しく撫でた。
「ブゥって何を食べるの? お腹すいてない?」
「そいつはそこらへんに飛んでる虫を勝手に食べるから大丈夫だ」
言いながらラグは手前にあったベッドに背中からダイブした。
「あー疲れた。今日はとことん寝てやる」
すでに目を瞑っているラグを見て気づく。
そういえば、ラグは昨夜全く寝ていないのだろうか。少なくとも私は寝ているところを見ていない。
お礼を言わなければと口を開きかけた、その時だった。
「まだ寝ないでくれるかな」
唐突に聞こえたこの場にはいないはずの人の声に、ラグはがばっと起き上がり、私もすぐに声のした方に視線を向けた。
「エルネストさん!」
部屋の奥の窓際に、あの時と同じように金髪の彼が浮いていた。
「良かった。無事に脱出できたようだね」
私に優しく微笑むエルネストさん。
その綺麗な笑顔に一気に胸がいっぱいになる。――しかし。
「テメェ……! 何が良かっただ!!」
凄まじい怒声に驚き見ると、ラグが実態のない彼を今にも掴みかからんばかりの形相で睨みつけていた。
ブゥもそんな相棒にびっくりしたのか私の頭から落っこちてきて慌てたように肩に留まった。
(な、何!?)
「いや、ブゥが他の奴の頭に乗るのなんて初めて見たから……」
「そうなの?」
更に嬉しくなった私は手を伸ばしブゥの白い身体を優しく撫でた。
「ブゥって何を食べるの? お腹すいてない?」
「そいつはそこらへんに飛んでる虫を勝手に食べるから大丈夫だ」
言いながらラグは手前にあったベッドに背中からダイブした。
「あー疲れた。今日はとことん寝てやる」
すでに目を瞑っているラグを見て気づく。
そういえば、ラグは昨夜全く寝ていないのだろうか。少なくとも私は寝ているところを見ていない。
お礼を言わなければと口を開きかけた、その時だった。
「まだ寝ないでくれるかな」
唐突に聞こえたこの場にはいないはずの人の声に、ラグはがばっと起き上がり、私もすぐに声のした方に視線を向けた。
「エルネストさん!」
部屋の奥の窓際に、あの時と同じように金髪の彼が浮いていた。
「良かった。無事に脱出できたようだね」
私に優しく微笑むエルネストさん。
その綺麗な笑顔に一気に胸がいっぱいになる。――しかし。
「テメェ……! 何が良かっただ!!」
凄まじい怒声に驚き見ると、ラグが実態のない彼を今にも掴みかからんばかりの形相で睨みつけていた。
ブゥもそんな相棒にびっくりしたのか私の頭から落っこちてきて慌てたように肩に留まった。
(な、何!?)