My Favorite Song ~異世界で伝説のセイレーンになりました!?~ 1
その部屋に入ると3組ほどの客が朝食をとっていた。皆旅人の様相だ。
一番奥のテーブルにラグを見つけ、私は小走りで近寄り向かいの席に座る。
黙々と食べるラグを見ながら私もバスケットの中から美味しそうに焼けたパンを手に取った。
「今日、強い傭兵さんいるといいね!」
なるべく明るく笑顔で言ってみると、ラグは視線を落としたまま口を開いた。
「そうだな。最悪、傭兵無しで行く」
それでも普通に答えてくれたことにホっとして私はそのまま続ける。
「そうなの?」
「昨日みたいな奴ら雇ったら逆に足手まといになるからな」
「はぁ……」
私はパンを齧りながら生返事をする。
(昨日の人たちが聞いてたら怒りそう……)
なんとなく周りを確認してしまう。
本当に彼は自信家というか、怖い物知らずだと思う。
確かに昨日の魔導術は凄かった。
でも私はこのレヴールでの常識を知らない。
ラグは昨日魔導術の力のことを皆が皆持っているわけではないと言っていた。
そうするとラグはやはりこの世界で強い方なのだろうか。
それなら、その自信も性格もわかる気はするけれど……。
「早く食っちまえよ!」
「は、はい!」
怒られて私はいつの間にか止まっていた手を口へと運んだ。
(性格は、あんまり関係ないかな)
一番奥のテーブルにラグを見つけ、私は小走りで近寄り向かいの席に座る。
黙々と食べるラグを見ながら私もバスケットの中から美味しそうに焼けたパンを手に取った。
「今日、強い傭兵さんいるといいね!」
なるべく明るく笑顔で言ってみると、ラグは視線を落としたまま口を開いた。
「そうだな。最悪、傭兵無しで行く」
それでも普通に答えてくれたことにホっとして私はそのまま続ける。
「そうなの?」
「昨日みたいな奴ら雇ったら逆に足手まといになるからな」
「はぁ……」
私はパンを齧りながら生返事をする。
(昨日の人たちが聞いてたら怒りそう……)
なんとなく周りを確認してしまう。
本当に彼は自信家というか、怖い物知らずだと思う。
確かに昨日の魔導術は凄かった。
でも私はこのレヴールでの常識を知らない。
ラグは昨日魔導術の力のことを皆が皆持っているわけではないと言っていた。
そうするとラグはやはりこの世界で強い方なのだろうか。
それなら、その自信も性格もわかる気はするけれど……。
「早く食っちまえよ!」
「は、はい!」
怒られて私はいつの間にか止まっていた手を口へと運んだ。
(性格は、あんまり関係ないかな)