ヤマタノオロチ


「はぁ・・・分かった・・・ついて来い。俺の家に案内する。」


 別に見捨てても良かったのかもしれないが、さすがにそれは悪い気がした。


 ここでであったのも何かの縁だし、おそらくコイツは俺に出会えただけ、運が良かったのだ。


 オロチは、その男の子を自分の家に案内すると、先ほど釣ってきたばかりのイワナをご馳走する。


 男の子は、自らをスサノオと名乗った。


 この名前・・・今なら分かる。


 俺が聞き間違えたのだ。


 彼の本来の名前は『スサノオウ』・・・まぁ、今さらそんなこと思い出しても仕方ないが・・・。
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