ヤマタノオロチ


「うまいか?」


「うん。」


 スサノオは、魚を食いようやく落ち着いたのか、ここに来てようやく泣き止んだ。


 それから、色々話した結果。


 案の定、彼に行くあてがないことが分かった。


 当たり前だ。


 行くあてがあれば、こんな林に迷い込んだりはしないのだろうから・・・。


 結局、オロチはスサノオと同居することにした。


「だから、お前は足が弱いんだよ!」


 男だからという理由だけで、剣も教えた。


 幼い頃か父に教わってきた剣術。


 山賊に教われないために、独学も多少混じっていたが、それだけ実践向きの剣術だと自分では思っている。


 スサノオは非常に飲み込みガ早かった。


 おそらく、生まれた場所が場所なら、一流の剣術使いになることは当時から思っていたこと。


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