ヤマタノオロチ


「まったく、オロチはつまらんな・・・。」


 結局、言いくるめられたのが、悔しくて、スサノオは竿を投げ出し、仰向けに倒れた。


 小川の部分にだけ生えてこない木と木の間に、綺麗な青空を映し出している。


 あ、トキだ・・・うまそう・・・。


「お前が、変な噂に流されすぎなんだ・・・ほら、もう獲物は十分だ。そろそろ帰るぞ。」


 言うと、オロチは、竿を片付け立ち上がる。


「え?ちょっと待ってよ!」


 あわてて、スサノオも後に続いた。



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