暴走族の総長様は、私を溺愛してるらしい。
だってそうでしょ?
いきなり初対面なのに、姫?になれとか言われて。
8割の女は引きますよ…。

「え?いや、待って?なんで嫌なの?」
「逆に、はいそうですかとはならないと思いますが?」
「そうなんだけど…いや、でも、ごめん断られるとは思ってなくて…」

しょぼんとしてしまう煌輝くん。
心なしか耳が見えてくる。
先生はそんな煌輝くんを見て笑い転げている。

「何が嫌なんだ?」

そう聞いてきたのは、私とそんな大差ない身長の、赤髪の男の子。
いや、むしろ私の方がちょっと上?
とにかくチカチカして眩しい。
だんだん周りが緑に見えてきました。

「…あなたは誰なんですか?」
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