暴走族の総長様は、私を溺愛してるらしい。

ごめんなさい、迅くん。
どうしても男子に触られると、拒絶反応で背負い投げをしてしまうのです。

「…すみません。つい」
「ついじゃねえ！無言で背負い投げするな！！」
「迅くん、うるさいです」
「誰のせいだ！」
「迅くんが悪いです」
「お前のせいだよ！！」

周りの人もポカンとしてる。
いいのでしょうか？こんな簡単に女に背負い投げさなちゃうなんて。

「ま、まあまあ、迅…ククッ…お、落ち着けって…アハハハハハ」
「先生も落ち着いてください」
「む、無理…ブハッ！」
「笑い方が下品ですよ」
「……」

あ、黙りました。

「いや〜、しかしうちの歴代最強総長と幹部をこうも簡単に負かすとは。やるなぁ、西園寺」

そうでしたね、忘れてました。