暴走族の総長様は、私を溺愛してるらしい。
煌輝 side

久しぶりに、菜乃に会えて嬉しかった。
無理矢理とはいえ、やっぱり菜乃が近くにいると、すごく嬉しくて…
それと同じくらい、独占欲が増していく。

菜乃が俺だけを見るために、いっそ……なんて日常的に考えてるし。
そんなことを考えながら歩いていると。

「……ふふっ」

菜乃の笑った声が聞こえてきて。
パッと前を見れば、菜乃が楽しそうに先生と話してるのが見えた。

それを見た途端、腹の中にドス黒い何かが湧き上がってきて。
どこに隠れてたのか知らないけど…これは多分、“嫉妬”だ。

「……菜乃」
「あら、煌輝くんではないですか」

とても楽しそうな顔。
菜乃の笑った顔を一番に見たのが、俺じゃなくて先生なんて……

先生……どうしてやろうかな。
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