暴走族の総長様は、私を溺愛してるらしい。

「……どうかしましたか、迅くん」

隣で無言で迅くんを睨んでる煌輝くんは一旦置いといて。
私は迅くんに聞いて見た。

今は夕方だし、バイクに乗ってどこに行くんでしょう？
買い物ですかね。

「俺は今ちょうど菜乃たちを迎えに行こうと思ってたんだ」
「……！」
「私たちを、ですか？」

煌輝くんが、迅くんが私を菜乃と呼んだところに反応した。
…むすっとしだした。
子供みたいですね。

「お前以外に菜乃って誰がいるの…」
「あ、でもどうして急にお迎えを？」

私たちは、さすがに立ち止まってると目立ちそうなので、下校通路を歩きながら話す。

「ああ、最近女子校生のスカートをカッターで裂くっていうストーカー変態がいてさあ。で、俺はそいつからお前らを守る護衛みたいなもんだ」