暴走族の総長様は、私を溺愛してるらしい。
これで歩いたらやはり…

「なあ、あの子可愛くね!?」
「だよなー!めっちゃ可愛い」

ですよねー。
この3人と歩いていたら、いやでも注目を浴びてしまいます。
一緒に居たくないですね。
ていうか私、この3人のオーラに霞んでません?

ちょっとでも離れて歩きたくて、そっと3人から距離を取ると。

「菜乃!離れないで!」
「…!」
「菜乃が離れたら、この格好した意味ないじゃん!?」
「で、でも、数センチくらいしか…」
「いいから!菜乃は俺のそばにいて!」

少し迷いながらも、煌輝くんの方に近ずくと。

「もう、離れないでよね」

ぎゅっと手を繋がれた。

「こ、こここ…っ!」
「何?鶏の真似してるの?可愛い」
「ここ!なんでよりによって、人の多いところで手を繋ぐんですか!」
「え?なんでって?そんなのPRにきまって…じゃなくて、菜乃と離れないようにするためだよ?」
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