暴走族の総長様は、私を溺愛してるらしい。

…睨んでるようには、見えないませんけど？

「…わかりやすいな、あいつ…」
「え？何か言いましたか？」
「いや、なんでもない。それより、総長のところ行こう。追ってもきてるしな」

確かに、追ってはきてるますけど。
このまま、この人たちに付いていっていいのでしょうか？
…でも、父さんたちに捕まってもいいことないですし。
どっちもいい未来がないなら、素直に付いていってみましょう。

「さ、行こっか。ひとまず離れようか？俺本当に殺されちゃいそうだから」
「あ、すみません…」

そうでした。いろんなことに気を取られすぎて、藤堂くんの上に乗ったまんまだったことを今気づいた。

そっと手を取って、総長とやらのところに連れていってくれる。

「はい、総長。連れてきたよ」
「…ご苦労だったな。下がっていいぞ」
「…はいはい」

この2人は仲がいいのでしょうか？