暴走族の総長様は、私を溺愛してるらしい。

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放課後。

下駄箱の前で待っていると。

「おー、絢辻じゃねえか。菜乃のこと待ってんのか？」
「うん」
「俺今思ったんだけどさ。絢辻って女に振り回されるタイプだよな〜」
「菜乃限定です」
「…うん、西園寺が可哀想になってきたよ。こんな独占欲の塊に捕まって。しかも本人に自覚ないからね……ほんとかわいそう」
「先生は何しにきたんですか」
「俺？別に〜」

どうせ、後をつけてきてたんだろう。
警察にストーカーだと言って電話しようか。
そう本気で考えていると。

「あ、絢辻くん、だよねー？」
「…そうだけど」

誰だこの女。

「なんか用？」
「正門の前でさー、絵に描いたような不良にこれ渡されちゃって。絢辻煌輝に渡せって。絢辻くん気をつけてね」