Only you〜伝えたかった、たったひとつのこと〜
そして、今。私が早く来たのは、昨日心ここにあらず状態で、思ったほど進まなかった仕事を取り戻したい気持ちもあったけど、やはり澤城くんと、ひょっとしたら話をするチャンスがあるんじゃないかと思ったからだ。
仕事をしながら、ドアが開く度に、そちらの方を見てしまうが、入って来るのはお馴染みの顔ばかり。
「おはよう、早いじゃん。」
「うん、ちょっとね。」
千尋にも、そんなことを言われて、曖昧な笑顔で答える。
やがて、部長や課長も出勤して来て、始業時間となるが、澤城くんを始めとした新人達は誰も顔を出さない。
朝礼が始まり、課長の話を聞きながら
「新人さん達、どうしたのかな?」
と千尋に聞いてみると
「梓、何言ってんの?今日はみんな工場研修で、終日外出って、説明あったじゃない。私達の時も、2日目はそうだったし。」
「あっ、そうだったっけ・・・。」
昨日、キチンと彼らのスケジュール説明があったらしいのだが、私は全く覚えていない。
(やっぱり、心ここにあらずだったんだな。しっかりしないと。)
早起きが無駄になったショックを感じながら、自分を叱咤した。
仕事をしながら、ドアが開く度に、そちらの方を見てしまうが、入って来るのはお馴染みの顔ばかり。
「おはよう、早いじゃん。」
「うん、ちょっとね。」
千尋にも、そんなことを言われて、曖昧な笑顔で答える。
やがて、部長や課長も出勤して来て、始業時間となるが、澤城くんを始めとした新人達は誰も顔を出さない。
朝礼が始まり、課長の話を聞きながら
「新人さん達、どうしたのかな?」
と千尋に聞いてみると
「梓、何言ってんの?今日はみんな工場研修で、終日外出って、説明あったじゃない。私達の時も、2日目はそうだったし。」
「あっ、そうだったっけ・・・。」
昨日、キチンと彼らのスケジュール説明があったらしいのだが、私は全く覚えていない。
(やっぱり、心ここにあらずだったんだな。しっかりしないと。)
早起きが無駄になったショックを感じながら、自分を叱咤した。