Only you〜伝えたかった、たったひとつのこと〜
定時になると、石原は
「すみません、今日はお先に失礼します。」
と課長代理や周囲に声を掛けると、早々に帰って行った。が、内田は知らん顔。どうなってるんだ・・・?
俺は、内田との約束があるので、とりあえずもう一段ギアを上げる。少なくとも週明けに自分や周りが困らないようには、仕事を片付けなくちゃならない。
しばらく、デスクで書類とにらめっこしていると、ポンと肩を叩かれた。振り返ると内田で
「そろそろ目処付いた?」
と聞いて来る。その言葉に時計に目をやると、いつの間にか6時になっていた。
「あと5分待ってくれませんか?」
と俺が言うと
「わかった。じゃ、先に出て、エントランスで待ってるから。」
と答えて、オフィスを出て行く。仕方なく俺も急いで片付けに入る。
「なんだ、クリスマスを前にして、劇的急接近か?」
そんな俺を見て、木村さんが冷やかし気味に声を掛けて来るけど
「そんなわけないでしょ。少なくとも俺は真っ平ごめんですよ。」
内田の呼び出しの意味が、さっぱりわからず、戸惑いっ放しの俺は、ニコリともせずに、そう言うと、周囲に挨拶して、内田のあとを追った。
「お待たせ。」
エレベーターを降り、内田の姿を見つけた俺は、そう声を掛けたが
「お疲れ。じゃ、行こうか。」
と言うとさっさと歩き出す内田。
「なぁ、話って、何だよ?」
仕事場ではなくなったので、同い年の先輩にタメ口で聞くと
「こんなとこで、話せるわけないでしょ。」
と振り返りもせず答えて、早足で歩く内田。
(何なんだよ、全く。)
訳のわからないまま、俺は仕方なく、内田の後を追う。
「すみません、今日はお先に失礼します。」
と課長代理や周囲に声を掛けると、早々に帰って行った。が、内田は知らん顔。どうなってるんだ・・・?
俺は、内田との約束があるので、とりあえずもう一段ギアを上げる。少なくとも週明けに自分や周りが困らないようには、仕事を片付けなくちゃならない。
しばらく、デスクで書類とにらめっこしていると、ポンと肩を叩かれた。振り返ると内田で
「そろそろ目処付いた?」
と聞いて来る。その言葉に時計に目をやると、いつの間にか6時になっていた。
「あと5分待ってくれませんか?」
と俺が言うと
「わかった。じゃ、先に出て、エントランスで待ってるから。」
と答えて、オフィスを出て行く。仕方なく俺も急いで片付けに入る。
「なんだ、クリスマスを前にして、劇的急接近か?」
そんな俺を見て、木村さんが冷やかし気味に声を掛けて来るけど
「そんなわけないでしょ。少なくとも俺は真っ平ごめんですよ。」
内田の呼び出しの意味が、さっぱりわからず、戸惑いっ放しの俺は、ニコリともせずに、そう言うと、周囲に挨拶して、内田のあとを追った。
「お待たせ。」
エレベーターを降り、内田の姿を見つけた俺は、そう声を掛けたが
「お疲れ。じゃ、行こうか。」
と言うとさっさと歩き出す内田。
「なぁ、話って、何だよ?」
仕事場ではなくなったので、同い年の先輩にタメ口で聞くと
「こんなとこで、話せるわけないでしょ。」
と振り返りもせず答えて、早足で歩く内田。
(何なんだよ、全く。)
訳のわからないまま、俺は仕方なく、内田の後を追う。