Only you〜伝えたかった、たったひとつのこと〜
「梓と同じように、私にも君に伝えたいことがあった。10年前、聞いてもらえなかったことを私は今日やっと、あの時と同じ場所で、まぁさすがに制服は着られなかったけど、せめて中学時代の部活のユニホーム着て、伝えることが出来た。そして、もう1つ、君に感謝してることがある。」
「俺に?」
「うん。覚えてる?あの時、君は私に、俺に謝って、どうするんだって?謝るべきは翔真や他にお前らが傷付けた連中に対してだろうって言ってくれた。」
そんなこと、カッコつけて、言っちまったな・・・。
「それで私、やっと決心がついて、次の日、翔真くん達一人ひとりに謝りに行った。翔真くんは、喜んでくれて。『もういいんだよ、わざわざありがとう。』って、お礼まで言ってくれて。私、涙が止まらなかった。」
それは初めて聞く話だった。
「信じてもらえないだろうけど、私、翔真くんのこと、好きだった。」
「えっ?」
俺は思わず、耳を疑った。
「そうだよね。あんなこと、翔真くんにしておいて・・・バカだよね。何人かをからかったあと、さぁ次のターゲット、誰にするって話になって、翔真くんの名前が出た時、私、本当に困って、反対したんだ。」
うつむき加減に話す小川。
「そしたら、『あんた、あんな根暗の卓球野郎好きなの?趣味悪い』って、散々バカにされて。」
「お前、翔真は根暗なんかじゃ・・・。」
「わかってる、そんなこと知ってたよ。彼は本当に卓球が好きで、卓球に打ち込んでて・・・そんな真っ直ぐな翔真くんが好きだった。でもあの子達は卓球やってるイコール根暗という貧困な発想しか持ってなかった。」
「・・・。」
「俺に?」
「うん。覚えてる?あの時、君は私に、俺に謝って、どうするんだって?謝るべきは翔真や他にお前らが傷付けた連中に対してだろうって言ってくれた。」
そんなこと、カッコつけて、言っちまったな・・・。
「それで私、やっと決心がついて、次の日、翔真くん達一人ひとりに謝りに行った。翔真くんは、喜んでくれて。『もういいんだよ、わざわざありがとう。』って、お礼まで言ってくれて。私、涙が止まらなかった。」
それは初めて聞く話だった。
「信じてもらえないだろうけど、私、翔真くんのこと、好きだった。」
「えっ?」
俺は思わず、耳を疑った。
「そうだよね。あんなこと、翔真くんにしておいて・・・バカだよね。何人かをからかったあと、さぁ次のターゲット、誰にするって話になって、翔真くんの名前が出た時、私、本当に困って、反対したんだ。」
うつむき加減に話す小川。
「そしたら、『あんた、あんな根暗の卓球野郎好きなの?趣味悪い』って、散々バカにされて。」
「お前、翔真は根暗なんかじゃ・・・。」
「わかってる、そんなこと知ってたよ。彼は本当に卓球が好きで、卓球に打ち込んでて・・・そんな真っ直ぐな翔真くんが好きだった。でもあの子達は卓球やってるイコール根暗という貧困な発想しか持ってなかった。」
「・・・。」