Only you〜伝えたかった、たったひとつのこと〜
⑫
連休の前半が終わって、今日明日は出勤。
「楽しかったよ〜、梓も来ればよかったのに。」
中華料理と買い物を満喫して、ご機嫌の千尋からお土産をもらった。後半の4連休は学生時代の友達と会ったり、合コンもあるそうで、やっぱり多忙のようだ。
中2日の仕事は
「ま、それなりに。」
だそう。こうやって言うと、いかにもいい加減に見えるだろうけど、実は何をやらせても鈍くさい私と違って、やるべきことは手早く、キチンとこなす。同期だけど、仕事上では頼りになる姉貴分のような存在。
「梓、休み中のイベントで上がった消費者アンケート、纏まった?」
「うん、もう少し。」
「午後一には、隣(企画課)に回さないと。大丈夫?」
「わかってる。」
そんなやり取りをしながら、午前中は過ぎて行く。
昼食をはさみ、今度は企画課や研究室とのやり取りや、取引先との連絡に追われる。GWの合間の営業日は、思わぬ事態に遭遇することが珍しくなく、普段とは、違った緊張感があるが、お陰様で、今のところは大丈夫そう。
少し覚悟していた残業もなく、私は定時であがろうとすると、横で何やら携帯をイジっていた千尋が
「梓。」
と声を掛けてきた。
「なに?」
「あんた、4日、空いてない?」
「どうしたの?」
「実は、この日、合コンなんだけど、1人女子の方、欠員出ちゃってさ。」
「えっ?」
その千尋の言葉に、私の表情は曇る。
「梓の合コン嫌いは、わかってるんだけどさ。そこをなんとか、お願い。」
済まなそうに私に手を合わせる千尋。
「楽しかったよ〜、梓も来ればよかったのに。」
中華料理と買い物を満喫して、ご機嫌の千尋からお土産をもらった。後半の4連休は学生時代の友達と会ったり、合コンもあるそうで、やっぱり多忙のようだ。
中2日の仕事は
「ま、それなりに。」
だそう。こうやって言うと、いかにもいい加減に見えるだろうけど、実は何をやらせても鈍くさい私と違って、やるべきことは手早く、キチンとこなす。同期だけど、仕事上では頼りになる姉貴分のような存在。
「梓、休み中のイベントで上がった消費者アンケート、纏まった?」
「うん、もう少し。」
「午後一には、隣(企画課)に回さないと。大丈夫?」
「わかってる。」
そんなやり取りをしながら、午前中は過ぎて行く。
昼食をはさみ、今度は企画課や研究室とのやり取りや、取引先との連絡に追われる。GWの合間の営業日は、思わぬ事態に遭遇することが珍しくなく、普段とは、違った緊張感があるが、お陰様で、今のところは大丈夫そう。
少し覚悟していた残業もなく、私は定時であがろうとすると、横で何やら携帯をイジっていた千尋が
「梓。」
と声を掛けてきた。
「なに?」
「あんた、4日、空いてない?」
「どうしたの?」
「実は、この日、合コンなんだけど、1人女子の方、欠員出ちゃってさ。」
「えっ?」
その千尋の言葉に、私の表情は曇る。
「梓の合コン嫌いは、わかってるんだけどさ。そこをなんとか、お願い。」
済まなそうに私に手を合わせる千尋。