運命が紡いだ物語
その日の放課後、私は久しぶりに陽向と2人で帰っていた。

でも、さっきから陽向が元気がない。

何言っても空返事だし、いつものように自分から話を振ってくれない。

「陽向?どうしたの?」

私が聞いても

「何にもない。」

と言うだけだった。

私にはなんとなく理由がわかっていた。

「もしかして、サッカーのこと?」

そういうと、陽向はやっと私のほうを見た。

「俺、かっこ悪かったよな・・。
マジで。せっかく花が見てくれてたのに最後に・・。」

陽向は決勝の試合が終わってからずっとチームメイトに謝っていたのを私は見てしまった。

でも、私はかっこ悪いなんて思っていなかった。

「かっこ悪くなんかないよ。
私はすごく胸がドキドキした。
ほんとにかっこよかった。
今日一日で、改めて陽向のことがすっごい好きだって思えた。」

そういうと陽向は強く私を抱きしめた。

「ちょっとだけこうさせて」

私は陽向の頭を撫でた。
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