運命が紡いだ物語

「私、咲野君のことが好きなの・・。
咲野君に振り向いてもらいたくてあんなことしちゃったの。
ほんとうにごめんなさい。
でも・・」

その子が川瀬君と重なった・・

でも、川瀬君とこの子は違う。

「君がやったことは許されることじゃないよ・・
あのことで傷ついたのは、花だけじゃない！
坂下さんだって、花の兄の翔大だってめちゃめちゃ傷ついてた・・
俺に、謝る気があるんなら、まず花に頭を下げて・・？」

陽向はその子の話をさえぎってそういった。

陽向がこの子に厳しい態度をとったのは、きっと陽向も私の気持ちがわかるから。

この子がやったことがどれほど人を傷つけるか、陽向は一番わかっているから・・

陽向の気持ちを聞いて私は少し複雑な気持ちだった。