運命が紡いだ物語
「あなたたちは姉とどういう関係ですか?」

そう聞いてくるのも無理はない。

だって、両親が亡くなってもう11年くらいたってるから、私たちの年齢を考えるとどう考えたって知人っておかしい。

でも、『娘です』って言ったらめんどくさいことになりそうだったからどうしても言いたくなくて、
どうにか言い訳を考えてるけど全然思い浮かばない。

どうしよう・・

私がそう思っていると・・

「近くに住んでて遊んでもらったことがあるんです。今日が命日と聞いて・・。」

翔大がうまくすり抜けてくれた。

「すいませんが失礼します。」

そう言って私たちはお墓を出た。
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