運命が紡いだ物語
胸騒ぎ
私の気持ちが晴れないまま2月に入った。
月初めの土曜日。
部活が休みだったので陽向と二人で前に行ったショッピングモールに映画を見に行った。
父さんのことを考えなくていられる時間が今の私にとってとても癒しな時間だった。
映画を見終えた後、この前の公園ではなしをすることにした。
「お墓参り、行けてよかったね。」
「・・うん。」
陽向の言葉に私は作り笑顔で答えた。
「俺、昨日父さんの遺品を整理してたんだ。
そしたら母子手帳と母さんの日記が出てきたんだ。
なんか、すごい感動した。
俺が産まれる前のことが書いてあった。」
「陽向の産まれる前のこと?」
「うん。産婦人科でのこととか、一人目だったからか超細かく書いてあったわ。」
産婦人科・・
「そうなんだ・・・。」
私はあれから産婦人科という言葉に敏感になってしまっている。
忘れたいってずっと思ってるけど、
望月さんの話が私の頭にずっと残っていたから・・
「あっ、俺すごい無神経だった。
ごめん。」
「えっ、あ、違うよ。私聞きたい。陽向が生まれる前の話。」
あんなに陽向のことでいっぱいだった私の頭が、
実の両親、いや父さんのことでいっぱいになってしまった。
月初めの土曜日。
部活が休みだったので陽向と二人で前に行ったショッピングモールに映画を見に行った。
父さんのことを考えなくていられる時間が今の私にとってとても癒しな時間だった。
映画を見終えた後、この前の公園ではなしをすることにした。
「お墓参り、行けてよかったね。」
「・・うん。」
陽向の言葉に私は作り笑顔で答えた。
「俺、昨日父さんの遺品を整理してたんだ。
そしたら母子手帳と母さんの日記が出てきたんだ。
なんか、すごい感動した。
俺が産まれる前のことが書いてあった。」
「陽向の産まれる前のこと?」
「うん。産婦人科でのこととか、一人目だったからか超細かく書いてあったわ。」
産婦人科・・
「そうなんだ・・・。」
私はあれから産婦人科という言葉に敏感になってしまっている。
忘れたいってずっと思ってるけど、
望月さんの話が私の頭にずっと残っていたから・・
「あっ、俺すごい無神経だった。
ごめん。」
「えっ、あ、違うよ。私聞きたい。陽向が生まれる前の話。」
あんなに陽向のことでいっぱいだった私の頭が、
実の両親、いや父さんのことでいっぱいになってしまった。