運命が紡いだ物語
「花?」

心配そうに見る翔大に私は日記を渡した。

日記には、咲野さんが亡くなったことと、
咲野さんには私と同い年の息子さんがいたことが書いてあった。

そして、もちろん陽向の名前も。

「こんなことって・・・・
あるんだね・・。」

私は泣きながら笑っていた。

「花・・。」

私は我慢の糸が切れたように声をあげて泣いた。

「どうして・・?
ねぇ、翔大・・
どうして・・」

私が落ち着くまで翔大は私の肩を抱き寄せずっと背中をさすってくれていた。
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