運命が紡いだ物語
「次、あれ乗らない?」

そういって私が指さしたのは・・。

「からかってる・・?」

コーヒーカップ!!

「からかってないよ・・。
陽向とまた乗りたい!!」

4人で遊園地に来た時、最後に乗ったのがコーヒーカップだった。

陽向がこれに乗りたいって言った時、
思わず笑っちゃったっけ・・

今、思えばあの時私はもう陽向のことが好きだったのかな・・

「じゃぁ乗ろうか!」

私と陽向はコーヒーカップに乗った。

あの時とは違う関係で乗るコーヒーカップは新鮮でとても楽しかった!

もちろん目は回るけどね!

そして、夕方になると最後に観覧車に乗った。

私たちはだんだんと上がっていく観覧車の窓から景色を見ていた。

「この観覧車から見た景色覚えてる?」

陽向の言葉で私はあの時の景色を思い出していた・・

「もちろん。すっごいきれいだったよね。」

あの時の景色は本当にきれいだった・・

「うん。俺忘れられないわ。あの景色。」

「私も・・。」

陽向は私と別れても、この景色を忘れないでいてくれるのかな・・。

私は、そう思ったら涙がでそうになった・・。

でも、笑顔で最後のデートをしたかったから必死でこらえた・・。
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