運命が紡いだ物語
「そんなうそつかないよ・・。」

本当は私だってすべてをうそだって思いたいよ・・

陽向と別れたことも、
知ってしまった本当の真実も・・

「なんで・・、なんで別れたの?
ケンカ・・?」

違う・・

「ケンカじゃないよ・・
私が別れてって言ったの・・」

「なんで・・?
だってあんなに・・・。」

そうだよね・・

結愛はずっと応援してくれてた。

付き合ったって言った時も、すごく喜んでくれて、

水着も、浴衣も結愛と選んだ。

記念日の時は、服だけじゃなくて、髪の毛も化粧もしてくれて・・

感謝してもしきれないくらい結愛は私と陽向の恋を応援してくれてた・・

けど・・

「ほかに好きな人がいるから・・。」

私がそういうと結愛は驚いていた・・。

結愛は私がどれだけ陽向のことを好きだったか知ってるから、

きっとおかしいと思ってるはず・・。

「好きな人って・・
誰・・・?」

その質問には、

どうしても答えられない・・

「ごめん。
教えられない・・。」

だって、私の好きな人は陽向以外にいないから・・・。

陽向しか・・

考えられないから。

「そっか。
わかった・・。」

えっ・・

もっと追及されると思ってた。

こんな私だから、あきれられたかな・・・。

結愛のことも裏切っちゃったもんね。
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