運命が紡いだ物語
結愛にすべてを話した日の夜。

私はうなされていた。

─ 『ママー!
‥‥ママー!!』

そう叫びながら、抱きついているのは

首をつってもう息をしていない母親。

母から離れたくない一心で私は母を強く抱きしめながら泣き叫んでいる。

ガシッ

グイッ

駆けつけた警察の人に引き離された。

感じたことのない恐怖が幼い私を支配した。

客観的にその光景を見ているははずなのに、あの時と同じような恐怖が襲う。

やめて、助けて、助けてー!!・・─

気づくと目に入ったのはいつもの天井だった。
夢か・・・。

久しぶりだった。この夢を見たのは・・。

私の実の両親が無理心中をした時の夢。
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