運命が紡いだ物語
施設に入った私は、

少しずつ母と父がいないということを理解して、

毎日涙を流していて、

泣きつかれては眠り、
起きてはまた泣いてという日々を過ごしていた。

そんな時、私を訪ねて来てくれたのが今のお父さんとお母さんだった。

なかなか心を開かなかった私にも懲りずに接してくれて‥

それが当時の私にとってどれだけ心強かったか‥‥‥


いつか母と父のお墓参りに行けたら、お父さんとお母さんにもちゃんとお礼が言いたい。

私を受け入れてくれてありがとう‥

私を育ててくれてありがとうって・・。

もちろん、結愛にも、翔大にも・・。

いろいろ考えてたら頭がボーっとしてきた。

何度この夢を見ても、起きると呼吸は速くなり、体ががくがくと震える。

ふと見ると、辺りはまだ暗かった。

はぁー。

体がだるい。

たぶん熱がある。

体温測らなくてもわかるくらい自分の体が熱かった。

意識を失うように私は眠りについた。
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