運命が紡いだ物語
陽向side

体育の時間。

今日はサッカーだということもあり俺は張り切っていた。

でも、ひとつだけ気がかりなのは牧原さん。

授業中もなんだか今日はずっとため息をついていた。

悩み事でもあるのかな?

牧原さんのこと、俺はまだ全く知らない。

でも、俺にも人に踏み込まれたくないことがあるように、きっと牧原さんにも誰にも触れられたくないことがあると俺は思っていた。

牧原さんのことを好きになって何度も考えた。

告白をするかどうかを・・。

それでも告白しないのは、俺は牧原さんにまだ何も話せていないから。

俺と牧原さんはきっとどんなに仲良くなれても今のままではずっとうわべだけの関係にしかなれない。

俺は牧原さんにまだ心を開いてないのかもしれない。

そう思っていた時・・。

女子のほうがやけに騒がしくなった。

胸騒ぎがした。
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