運命が紡いだ物語
私と咲野君は屋上を後にした。

「ごめんね。
翔大と結愛を二人きりにしたくて・・。」

「ちょっと二人で話さない?」

咲野君にそう言われて二人で誰もいなかった校舎裏に来た。

今朝のことを話すチャンスだ!

「今朝のことだけど・・
私と変な噂になったら、
咲野君に失礼だから・・。
それで・・
クラスの人たちに強く否定したの・・。
誤解させちゃってたら、ごめんなさい。」

「そうだったんだ・・。
確かにちょっと誤解した。
でも、謝らなきゃいけないのは俺のほう。
こんな噂がたったのは俺があの時牧原さんをみんなの前で抱き抱えたりしたからだから・・。
あの時は、何にも考えられなくて。
ごめん・・。」

真顔でそう言った咲野君に私は動揺した。

「えっ?」

何にも考えられなかったって・・

どういうこと?
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