運命が紡いだ物語

「めっちゃ美味しそう!
今日、お弁当忘れてよかったー!!」

昼休みになり、
購買から帰ってきた私と結愛は
結愛の席が女の子たちに占領されていたので私の席で一緒に買ってきたものを食べることにした。

私はお弁当を持ってきていたので小さいパンを1つ買った。

「俺の席使っていいよ。」

私と結愛が2人で私の席に座ろうとすると、
咲野君はそう言って席をすっと立った。

こういう気遣いができる人って素敵だな・・。

「どうせなら一緒に食べようよ!」

結愛の提案をやんわり断った咲野君は教室を出て行った。

「なんか追い出しちゃったかな?」

確かに、
追い出した感じになっちゃったな・・。

「うーん・・
ちょっと悪いことしちゃったね。
じゃあ今度屋上とか行ってみる?
結愛、確か前に屋上でご飯食べたいって言ってたもんね。」

屋上でご飯を食べるのは私のあこがれでもあった。

中学では屋上への出入りが禁止だったから・・

「うん!!行く。」

この高校が屋上へ出られるって聞いて、
結愛と2人で喜んだのを思い出した・・。

楽しみだな。
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