運命が紡いだ物語
翔大のお母さんはそのまま帰っていった。

「じゃぁ行こうか!」

翔大はもうノリノリな調子だった。

俺も結構テンション上がってきた!

遊園地なんて本当に久しぶりだから・・

「ちょっと待って!!」

坂下さんの声に俺たちは振り返った。

「結愛。どうした?」

翔大は心配そうに声をかけた。

俺と牧原さんも、坂下さんのほうを見た。

どうしたんだろう・・。

「私、絶叫系が苦手なの・・。」

そうなんだ・・

「えっ、そうなの?でも・・」

あっ!

そうだ、遊園地に行こうと言いだしたのは坂下さんだった。

「私、遊園地で遊んでみたかったの。
でも、やっぱり・・。」

なんとなく坂下さんの気持ちがわかるような気がした。

でも、翔大も俺もどうしたらいいかわからなくて戸惑っていた。

俺たちが来た遊園地は割と絶叫系が多いから・・。

「ねぇ、あのヘリコプターがくるくる回ってるやつ乗りたい!!
私あれ好きなんだよね。」

牧原さんのその一言で坂下さんの顔に笑顔が戻った。

「いいね!」

翔大も笑顔で賛成し、俺たちはその乗り物に乗った。
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