小指
「あ
でも付き合ってるのは
内緒にして」
電車をおりて
地元の道を歩く
自転車通いの智くんは
青い自転車を転がしていた
「どうして?」
不思議そうに智くんは
首をかしげる
やっぱり…
智くんて
まわりからどう見られている
知らないのかな?
「だって
君塚くんファンの女子に
恨まれるから」
「春香ちゃん
よくファンの女子が…って
言ってるけど
春香ちゃんが
思ってるほど
俺、モテないけど?」
人気があるって
気付かないなんて…
男子って
女子の目を気にして
モテるために
頑張ってるように思ってたけど
智くんは違うんだね
「気づいてないの?
智くん、教室に入るだけで
女子のあま~い声に包まれてるんだよ?
女子の注目を集めて
智くんの行動ひとつに
女子の目が光ってるの」
智くんは驚いた目をすると
にっこりと笑った
「『智くん』って言ってくれた」
嬉しそうに智くんが
口を開いた
え?
智くんの表情に変化が…
よく見ると
微妙ながらも
表情があるんだ
中学のとき
智くんの顔を
もっとよく見てたら
違う関係が築けてたのかな?
でも付き合ってるのは
内緒にして」
電車をおりて
地元の道を歩く
自転車通いの智くんは
青い自転車を転がしていた
「どうして?」
不思議そうに智くんは
首をかしげる
やっぱり…
智くんて
まわりからどう見られている
知らないのかな?
「だって
君塚くんファンの女子に
恨まれるから」
「春香ちゃん
よくファンの女子が…って
言ってるけど
春香ちゃんが
思ってるほど
俺、モテないけど?」
人気があるって
気付かないなんて…
男子って
女子の目を気にして
モテるために
頑張ってるように思ってたけど
智くんは違うんだね
「気づいてないの?
智くん、教室に入るだけで
女子のあま~い声に包まれてるんだよ?
女子の注目を集めて
智くんの行動ひとつに
女子の目が光ってるの」
智くんは驚いた目をすると
にっこりと笑った
「『智くん』って言ってくれた」
嬉しそうに智くんが
口を開いた
え?
智くんの表情に変化が…
よく見ると
微妙ながらも
表情があるんだ
中学のとき
智くんの顔を
もっとよく見てたら
違う関係が築けてたのかな?