小指

打ち上げ

球技大会
なんとか大きな失敗もせず
終了した

結果は
2年のバレーボール部門
1位でした!

バスケ部の智くんと林くん
テニス部の陽ちゃんのおかげです

運動神経の良い人たちが
集まったから
良い結果がでました

球技は苦手だけど
今日のバレーボールは楽しかった

「お疲れ~」

ファーストフード店で
チームのメンバーと
ささやかな打ち上げパーティをした

ジュースで乾杯して
男子たちは
バーガーにかぶりついた

陽ちゃんと私は
二人で一つのポテトを分け合った

「いや~
最初はどうなるかと思ったけど

佐伯さん、がんばったじゃん」

林くんは笑顔で褒めてくれた

「いやいや
陽ちゃんと君塚くんの指導のおかけです

私、一人だったら
今日はブロック専門にさせてもらってたよ」

「春ちゃんは頑張り屋だから!
腕の痣、大丈夫?」

陽ちゃんが心配そうに
腕をさすってくれた

「ちょっと熱いかな?」

そう言うと
智くんが学生鞄から
湿布を出してくれた

「これ、貼っとくといいよ」

昨日ももらってるのに
悪いよ

私は手を横に振って
湿布を返却しようとする

「凄い!
君塚くん、用意周到だね
まるで春ちゃんの痣を知ってたみたい」

陽ちゃんが
智くんの湿布を手に取って
私の腕に貼ってくれた
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