幼馴染との正しい距離感
体が無意識に

こーくんから距離をとろうとする


逃げちゃえって言ってくる



「つむぎちゃん」



それを阻止するように

こーくんが、また強く私の手首を掴んだ



「逃げないで」


「…む、無理……」



………やっぱり、怖い


言わなければ良かったなんて思いが

生まれ始める



「つむぎちゃん、ちゃんと僕の顔見て」


ぶんぶんと首を横に振る


見れない


怖い


……泣きそう


緊張と恥ずかしさと恐怖が


一緒くたになって


涙腺が決壊する

< 67 / 106 >

この作品をシェア

pagetop