幼馴染との正しい距離感
「つむぎ」



肩を震わせる私の頬に伸びてきた手


少し強引に上向かされる



「俺を見て」



あのときと同じ

低い声


にじんだ視界の先にいるこーくんは

真剣な顔をしてる



「こー……くん」

「なんで泣くの」

「…」

「俺が、つむぎを拒否するって思う?」

「……だって、……
私、こーくんに、つりあわない……」



ミキちゃんは

こーくんは
私を恋愛対象として見てるって言ったけど


私もこーくんから好かれてる自信はあったけど



私は私自身に

自信が持てない

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