溺れるほどの愛を
その日は転校生の話で持ちきりだった。
私達を覗いて。
やっぱり浮いてる。
浮いてることが嫌とかそういうんじゃないんだけど
所々目が合う。
けど私には関係ない。
琳がいるから。
澄晴くん?だったか知らないけど
もう懲り懲り。
前みたいになりたくない。
そんな私の気持ちも裏腹に
元気に澄晴くんは
「よぉ、莉音ちゃん言うんやな?」
「うん」
「仲良うしてな〜こっちきてまだ日が浅いねん、俺」
「他の子に頼めば?」
「なんで冷たいん?」
「なんでって…」
待って琳苦しい…お腹に回してる手が
力入ってて苦しい…
「琳…お腹…苦しい…」
「あ、ごめん」
「大丈夫。」