溺れるほどの愛を


その日は転校生の話で持ちきりだった。
私達を覗いて。

やっぱり浮いてる。
浮いてることが嫌とかそういうんじゃないんだけど
所々目が合う。
けど私には関係ない。
琳がいるから。
澄晴くん?だったか知らないけど
もう懲り懲り。
前みたいになりたくない。
そんな私の気持ちも裏腹に
元気に澄晴くんは

「よぉ、莉音ちゃん言うんやな?」

「うん」

「仲良うしてな〜こっちきてまだ日が浅いねん、俺」

「他の子に頼めば?」

「なんで冷たいん?」

「なんでって…」

待って琳苦しい…お腹に回してる手が
力入ってて苦しい…

「琳…お腹…苦しい…」

「あ、ごめん」

「大丈夫。」

< 48 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop