溺れるほどの愛を
すれ違い
ピンポーン
「莉音ちゃーん、僕だよ」
バタバタッ
「あ、西野のおじさま、ちょっと待ってください開けますね」
「ゆっくりでいいよ」
ガチャッ
「お待たせしました」
「いいよ~、これ、お母さんから煮物」
「わぁ~おばさまのかぼちゃの煮物美味しいので嬉しいです。」
「いいんだよ、堂々と呼べればいいんだけど」
「いえいえ、気にしないでください」
「すまないね」
「では」
「あー莉音ちゃん待って」
「はい?」
「紹介したい人がいてね」
「私にでしょうか?」
「ああ、よかったら少し住まわしてあげられないかな?」
「まあ、部屋は空いてますので…」
「おーい君!こっち!」
「???」
「はじめまして」
「はじめまして」
「この子ね莉音ちゃんの山中にいたみたいなんだよ」
「ああ、最初迷ってはいちゃいますよね」
「で、どうだい?大丈夫そうかい?」
「はい、えーっと君うちで良ければ住みますか?」
「え?あ、はい!お願いします」
「じゃ!また顔出すね」