midday crow
「失礼します」

芯の通った女の声だ。

ゆっくりと頭を持ち上げる。

「二年、烏丸紅羽です。軽音楽部に入部希望です」

突然の展開についていけず、太陽は混乱を通り越して呆然とする。

「え……と、入部希望?」

彩人の声にも動揺が見られた。

「はい。キーボードで」

キーボード?

そんな都合のいいことがあろうか。
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