midday crow
この位置からは部室は見えないが、その中にいるはずの二人を思い浮かべる。

紅羽は上手く太陽を導けるだろうか。

太陽は紅羽の言葉で、歌詞を書けるようになるのだろうか。

そうしたら焔がもっと拗ねるんだろうなあ。

「……烏丸は……」

呟きは焔のものだった。

「上手いよなあ、キーボード」

「上手いねえ」

「……あー……」

物憂げに唸って、焔はまたコーヒーをすする。
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