midday crow
けれど、ようやく作詞し始めた彼のために、キーボードを準備する。

焔はベースを片手に楽譜をめくり、彩人はドラムセット中央の定位置でスティックを回した。

「太陽くん、曲聴いてる余裕あるの?」

「しっかり聴いたら歌詞が飛ぶから、BGMとして」

弾くんだからちゃんと聴けよ。

とでも言いたそうな顔を紅羽がした。

眉をしかめるだけで口にはせず、三人、目を見交わす。
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